膝関節痛や股関節前面(鼠蹊部)の痛みを施術した症例

40代男性の方が、膝関節痛、股関節前面(鼠蹊部)の痛み、膝前面下部の痛みにより来院。

現在は、建設業の現場作業をしている方。

過去の病歴

20年前 陸上で過度に練習し 膝を痛めた経験がある。

2~3週間前より建設業で力仕事をし股下の痛みがでてきた。痛みは重いものをもった時に、びりっと股下の所に痛みがあり来院。

ペインスケール7(患者様の痛みを測るものさし) 

鍼灸・整骨治療の経緯

中腰や、重いものを持ち上げる際に股関節が痛む。おしりの外側の痛みに対して、重いもの、中腰の作業が多く、鼠蹊部に負荷がかかったと判断。

環跳を取穴後、ふともも外側の痛みが低下。(来た時が10として半分に低下)

鼠蹊部の痛みに対して痛みが股下に残っている。鼠蹊部、内転筋取穴も痛みが低下せず。膝関節を触診。

骨に付着した「粘着性の硬結」。

膝関節に負荷がかかる事があるか確認するとロードバイク、トライアスロンなどをし、膝が曲がらなくなった経験があるとの事でした。

粘着性のツボは、負担がかかりやすい事を示しています。

膝内転筋群の過負荷により、股下の痛みがあると判断。陰陵泉に取穴後、股下の痛みが低下。

損傷が大きく負担もかかりやすい状態にあり、ご自身で出来る事を指導しました。

同経絡 三陰交、曲泉、腰眼に取穴。

ホリスティック(全体的なバランスを取りながら)にお体を整えていきましょう。

男性の方は多少の痛みを我慢して放置しがちですが、早期ケアが予防のカギを握っています。良い状態で、お仕事に集中できると良いですね。一緒に頑張りましょう。


母指(親指)腱鞘炎は女性に多い症状

女性の方、特に家事や子育てなどで指をよく使われる方に多い症状が母指(親指)の腱鞘炎です。

親指は、他の4指(人差し指、中指、薬指、小指)と違い他方向に動く事が出来ます。その為に、過使用になりやすい指なのですね。

症状として多いのは、親指を小指側に曲げた時に痛むなどです。痛みがある為、日常生活に支障をきたす事もございます。

母指腱鞘炎の治療

治療としては、親指の筋肉を緩め、腱鞘(筋肉の腱を収める鞘)にかかる負担を軽減していきます。

またどうしても使用しがちな指への負担を軽減する為に、テープやサポーターをして頂きます。

定期的に来て頂く事で、沢山の方によくなったとの声を頂いています。

●ツボ選択例:母指筋群、肝経足部
●該当経絡:肩、背中のツボを選択

治療を行うことで痛みは三分の一へ低下。

体は腕だけで立つ事はできません。足や背中が地面とつながる事で、動かす事が出来ます。

したがいまして、足、背中、肩などツボを加える事で体を本来の状態へ戻していきます。

筋肉のバランスを整える事で、緩和していきます。


筋緊張型頭痛~前頭部~の症状を持つ方を施術

高校生より頭痛もちでおでこのあたりが痛く、痛くなると2日程痛みが続く。

頭痛の時は重い痛みがある。

原因は過緊張にある

痛みは側屈(+)、前後屈(-)、側頭、側頸部が過緊張していました。

頸が前にいく事により、頸の骨でなく筋肉で荷重してきます。頭部への血管、神経は側頸部から頭に入り眼の上にでてきます。

そして周囲の筋群が緊張する事で、血流は低下し、疲労物質(乳酸など)が蓄積し痛みが出てくるのですね。

この方の場合の治療点としましては該当する筋肉の緊張を緩和し循環動態を緩和するツボを選びます。

●角孫、翳風、攅竹
● 該当筋として膏肓、肩井です。

定期的に治療をする事で痛みのケアをしていきます。他の方からも以前より頭痛が起こる回数が減り、仕事に集中する事が出来たなど声を沢山頂いております。

※痛みの酷い場合は、鍼をおすすめする場合がございます。

 


筋腱の疾患 腱鞘炎について

腱鞘炎とは、筋肉が硬くなり、筋肉の骨の付着している場所や、
通過する場所で炎症が起きている状態
です。

症状は、特定の動きをする時に、関節周囲や筋肉が通る鞘(腱鞘)の所で痛み、
日常生活に支障をきたすものです。

腱鞘炎では、特定の筋肉を使いすぎで起こるのに対して関節炎では、
繰り返しの関節への直接的な力が加わり起こる事が多いです。

当院の治療方針

炎症が起きている場所は、休ませる事で炎症過程をスムーズに進行させ、
回復を早めていく事が出来ます。

治療指針は積極的安静です。
該当する筋肉を本来の状態へと導いていきます。

悪化要因としては、炎症が起きている場所は本人が使いやすい場所だという事です。

炎症が起きている場合、本人は気づいてなくとも日常生活で使用している事が多いです。

たとえば、家事仕事での包丁では、ものを切る際に反復して親指を伸ばす筋肉や、
手の関節に力が加わっています。

ですから、固定療法で負担を軽減します。

最後に、来院出来ない時の再悪化を防止する目的で、
ご自身で出来ることを指導させて頂いています。

定期的に継続する事で、良くなったとお声を多く頂きます。


線と点は東洋医学の経絡とツボ

線とは、その人それぞれの使いやすい所(軸線)や体重を支えやすい部位(線)の事です。

軸線とは生活の中で、その人が使っている場所(軸)があります。
また体重が通る線があります。

東洋医学の経絡とツボ

よく中心に軸を通したほうがよいといいますが、使う場所(線)や、体重がかかる場所は背骨から枝分かれし手足(抹消)に伸びていきます。

これを経絡と言います。

一般に、線は背中から始まり長く負担がかかるほど外へ抹消(手足)へと広がっていきます。

具体的にいいますと
背骨から肩甲骨を通り、肘へ・・・
背骨から股関節を通り、膝へ・・・と通っています。

その線をたどっていくと点という山の頂点があります。点とは、人それぞれに負担が大きくかかりやすい場所の事です。

東洋医学ではこれをツボといいます。

その点を刺激する事で、一般に変化を感じたり良くなっていきます。

長くお辛い思いをされた方ですと点は山岳のように大きくなっており、ゆっくり時間をかけ丁寧に丁寧に小さくしていきます。

鍼をすると、その山はふわっとなり次に高い山が見えてきます。

おかげさまで、「来た時と全然違う~」「良くなったのがわかる」などのお声を多く頂きます。

一度来て鍼を受けていただくと、「なるほど~」と実感していただけると思います。

応援しています。


鍼灸の道具について

鍼のかたち

私が使う鍼は、とても細く、約0.16㎜~0.24㎜です。

「先生の鍼は痛くない、もう入ったの!」
と言った声をよく頂きます。

参考に書きますと
予防接種などの針は、液体を通すため「0.5㎜」、
ご家庭でみかける画鋲の針は「1㎜」あります。

※当院では、使い捨ての鍼を使用しています。どうぞご安心ください。

お灸について

あたたかい刺激を与えることで
体の状態を変化させ症状の緩和をする代替え医療です。


鍼と向き合う日々(ひとことコラム)

鍼の欠点

鍼灸師として大切な治療道具の鍼にも、
決点があると思っています。

それは、とても繊細な感覚が必要な所です。
お客様の身体の中に入る道具ですから
とても細やかな心配りをしています。

いくら細心の注意をはらっても、
幹部に痛みを生じさせてしまうことはあります。

みなさん、
子どもの頃の予防注射のイメージをお持ちですから、
「鍼治療を行いますよ」とお伝えすると
少し緊張してしまう所も、鍼の欠点です。

そんな短所はあるけれど、
毎日鍼と向き合い、優しくていねいな治療に
「磨きをかけ続けられたらたら良いな」と思っています。


喜鍼(きしん)について

えん鍼灸院・整骨院オリジナル・喜鍼

喜鍼は当院オリジナルです。

喜鍼の効果

身体の奥、中間層を変化させる道具の一つです。

筋肉とその周囲、具体的には
背中やお尻などへの治療に非常に効果が高いです

皮膚の上から刺激しますので、
鍼を刺すと出血しやすい方にもお使いいただけます。


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